東京メトロ 全車両にセキュリティカメラ設置 2018年度以降、順次
東京メトロは、全車両へのセキュリティカメラ設置を推進する。
これまで駅構内へのセキュリティカメラ設置や駅係員及び警備員による巡回等の取組みを通じて、路線内のセキュリティ向上に努めてきたが、昨今吊り革の盗難や座席シートのいたずら、迷惑行為等の車内での犯罪行為が度々発生していることや、テロ対策等更なるセキュリティ向上の必要性から、東京メトロ全車両にセキュリティカメラを設置する。
■運用開始予定 2018年度以降、順次全車両に展開
■設置位置 各車両の乗降ドアの上部にセキュリティカメラを配置し、車内全体が見渡せるようにする。
■録画映像の取り扱い 駅構内セキュリティカメラと同様に閲覧できる社員を限定し、警察や新たに相互直通運転先と連携し、目的外使用が無いよう、関係法令や社内規程に従い厳重に管理する。
■周知方法 駅構内セキュリティカメラと同様にセキュリティカメラ作動中と記載したステッカー等を掲出し、周知する。
安全・安心と引換に、どんどん窮屈な社会になっていく。
自分たちがどのように撮影されているのかを利用者が認識できるように、撮影状態をリアルタイムで確認できるモニターの設置も必要だろう。駅構内も含めて監視映像撮影にはそのくらいの責任も伴うはず。慣れてしまっている昨今だが、気が付かないうちに誰かに撮影されているということに、人間としてほんとうに慣れてしまってよいことなのか。撮影していることをさらにアピールすべきではないだろうか。被撮影者が撮影に気が付かなければ、実質的には隠し撮り・盗撮と同じだし、アピールしたほうが予防効果は高まるはず。
「目的外使用」が絶対にないとは考えられない。「目的外使用」の有無をだれがどうチェックするのか。どう予防するのか。「目的外使用」が発覚した場合に、だれがどのように責任をとるのか。監視カメラで赤裸々に撮影される乗客の画像の取り扱われ方は、暗い闇の中。いろいろな監視映像がしばしばメディアに登場するのを見ていると、どうしても別の不安を感じてしまう。極端なことを言えば、ドジなことをしてしまったときの映像で世界中の笑いものになるとか、犯罪の被害者としての哀れな自分の最期の姿を世界中の興味の対象にされてしまうとか。