JR東海 2017年3月期決算 前期比営業収益1.1%増、経常利益10.3%増
東海旅客鉄道は2017年3月期決算を発表した。
当期における全体の輸送実績(輸送人キロ)は、ビジネス、観光ともに利用が堅調に推移したことから、前期比1.3%増の622億6千9百万人キロとなった。また、営業収益は前期比1.1%増の1兆7,569億円、経常利益は前期比10.3%増の5,639億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比16.4%増の3,929億円となった。
次期については、引き続き鉄道事業における安全・安定輸送の確保を最優先に、対象を全線に拡大した東海道新幹線の脱線・逸脱防止対策をはじめとする地震対策、土木構造物の大規模改修工事、N700A(3次車)の投入等を着実に進めるほか、N700S確認試験車を新製する。また、本年9月末にサービスを開始する新幹線の新しいネット予約・チケットレス乗車サービス「スマートEX」の利用促進に取り組む。超電導リニアによる中央新幹線計画については、安全、環境、地域との連携を重視して着実に進める。資金面については、中央新幹線の建設の推進のため、財政投融資を活用した長期借入について、残りの1兆5,000億円の借入を進める。さらに、海外における高速鉄道及び超電導リニアプロジェクトへの取組みについても着実に推進する。加えて、本年4月に全面開業したJRゲートタワーについては、JRセントラルタワーズと一体的に運営を行い、魅力あるサービスを提供し、収益拡大を図る。こうした各種課題を着実に進めるため、引き続き、収益力の強化と技術レベルの不断の向上に取り組むとともに、設備投資を含めた業務執行全般にわたる効率化と低コスト化を徹底し、経営体力の充実を図る。
次期の業績予想は、以下のとおり。
・売上高 1兆7,600億円 (当期比 0.2%増)
・営業利益 5,830億円 (当期比 5.9%減)
・経常利益 4,990億円 (当期比 11.5%減)
・親会社株主に帰属する当期純利益 3,480億円 (当期比 11.4%減)
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